自作用(DIY)に使用する発電機やペルトンキットの仕様に関しましては、自作される以上必ず成功して頂きたいと考え、ご注文に際しては貴方の環境を調査しています。的確であればあるほど、期待した発電量を得る事が可能です。例えば期待の発電量から10W不足の場合、一年で10WX24時間X30日X12ヶ月=86,400Wを失います。これはあくまでも例ですが、少しでも発電量を引き上げたい為に、注文前に調査をお願いしています。又、その情報から、ベストなペルトン,
ターゴ、低落差システムをお薦めする事も可能です。例として、高低差2メーター(この場合流量は後の話とし)で、その場所から100メーター離れた場所にご自宅がある場合、100メーターでの電力ロスが多すぎる為、ペルトンはお奨めできませんが、反対に水量が豊富な場合2メーターの高低差でも低ヘッドシステムが利用でき、100メーター送電可能なシステムをお薦めする事も出来ます。この様に貴方の環境によりシステムが異なります。
調査は以下のイメージに従って行って下さい。
1)総落差,有効落差(高低差) H
測定には下記の方法があります。
*20メーター以上の滝の様な環境の場合高度測量器(気圧計)で測定出来ます。誤差は最大3メーター程度で収まります。
*河川や木々の多い場所などの場合水平基準器(ハンドレベル)が便利です。低ヘッドの場合に有利。
*パイプによる静圧値から高低差を得る事が出来ます。20mmの樹脂チユーブを水源から引き回し発電場所で圧力計を取り付けます。
空気泡を全て流し出した後静圧を測定。100Kpaは10メーターの高低差です。
2)配管長さ(配管距離) L
取水場所から発電場所までの配管の実際の距離(L)で、高低差(H)ではありません。出来る限り、なだらかな下降線を維持し、途中高くならない場所を選び、又発電場所から蓄電池場所まで短い距離を探します。配管が長くなれば軋轢の為発電量が低下し、電線が長ければ電圧ロスが出ますので、経済性が大きく変わります。最適候補2,3箇所を検討し、経済性、工事の容易性から長さを決めて下さい。
3)使用水量 Q
水量が20リッター・秒以下の場合、正確に測量する必要があります。10リッター容器に一秒で満たされればその場所は10リッター・秒です。流れの場所を変化させ、平均値を得ます。容器は可能な限り大きく、時間も分で測定し、秒で割ります。20リッター以上の場合同様に20リッター容器を使用します。
4)電線の距離 CL
発電場所から蓄電池場所までの距離を出来る限り正確に測定します。短ければそれだけ優位です。直流12,24Vの場合、総延長距離は250m迄実用上利用可能ですが、それ以上の場合、ACで送電し、蓄電池場所でトランスで変換後直流に整流します。
5)蓄電池電圧 V
これからお始めになる場合、最初から48Vシステムをお薦めします。この電圧では電線、制御器、インバーターの価格にメリットが生じます。安価なインバーター(矩波形)をお望みの場合12/24Vでもかまいません。
6)現場のスケッチ
マイクロ水力発電計画の水源、発電場所、蓄電池場所の関係をスケッチでお送り下さい。
7)その外の情報
もし、既に自然エネルギーをご使用の場合、可能な範囲でお教え下さい。より良いアイデアを考えたいと思います。
*蓄電池の容量、形式、 V
*使用制御器の種類と形式、目的
*自家発電の場合の発電機の種類、出力
*充電制御器の種類と電力制御関係
*太陽パネルの総出力
*風力発電機の総出力
*マイクロ水力発電の場合の現状のシステム構成
ご注文の前に上記の質問にお答え下さい。それにより予想発電量やお薦め構成等確認いたします。納期はこの確認作業後約4週間後が目安となります。
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