ストリームエンジン(SE型、1kW, X-SE型2kW)



小型マイクロ水力発電機
Net約14kg, 機械設置スペース 高さ23cm x幅38cmx奥行38cm  


  カナダ、ES&D社(エナジーシステムアンドデザイン)はマイクロハイドロ発電機システムを1980年に製作し現在では最高の効率が発揮できるストリームエンジンを供給しています。特徴はブラシレスで永久磁石を使用した交流発電機(実際の出力は整流器で直流に変換済み)でユーザーの用意した蓄電池荷重に見合う電流になるよう最終調整可能の方式です。1995年当時での同種の形式より効率が向上され現在では状況が理想的な場合1kW(48VDC)の出力が期待出来ます。 機能性樹脂を採用したタービン、3mmから25mm迄調整可能の吐出ノズル、及び出力電流測定用デジタル電流計から構成されています。システムは長期使用を可能にするアルミ合金ケーシングでカバーされています(写真は4ノズル型):2015年新型X-SEが上市され、条件により2kW迄能力が向上しました。

ストリームエンジンはターゴタービンを使用。現在は機能性樹脂を素材としたタービンを提供。発電力を、電池に貯め、消費より過剰な部分をさらに電池に貯蔵します。AC電源利用にはDC-ACインバーターが利用出来ます。ストリーム(水の流れ)から取り込まれた水はパイプラインを経由して滝の流れのような高さが必要で(ヘッド圧)その圧力で水車(タービン)を回転させます。ヘッド圧は最低3メータでそれ以上が必要です。その後流れる水は樹脂ノズルを通過しさらに加速されタービンを回します。その軸に結合している発電機が回転し電力が生まれます。モデルはタービン一個に1, 2 又は4ノズルです。通常システムは 12, 24, 48V DCを充電します。(写真は2ノズル、ターゴタービン:現在は白色です

出力とその場所の関連
ある場所での得られる電力の推察には
ヘッド圧流量の測定が必ず必要です。流量とは水がある一定時間内にどれだけの量を我々に与えるかの用語で単位はリッター/です。やり方は水源からパイプを引き、容量がはっきり解る容器にどれだけの時間で満タンになるか測定します。ヘッド圧は経緯儀(トランシット)を水平な場所におき水源と発電場所の高さを測量したり、又は水の吐出口の圧力計で圧力を測定します。このヘッド圧と流量のデータ−は正確であればそれだけ予想電力の計算は正確に行う事が出来ます。この測定には十分な注意を払われる事をお勧めします


出力(
連続ワット数

ストリームエンジン(SE) 予想発電量(w)

 

0.67(ℓ/s)

1.33

2.50

5.00

6.67

7.50

9.50

3m(Head)

0(w)

20

40

75

100

130

150

6

15

40

80

150

200

250

350

15

45

100

200

375

500

650

800

30

80

200

400

750

1000

60

150

400

800

90

200

550

120

300

700

150

400

850

(*)印=流量が多い場合、2台使用をお薦めします。
又は
X-SE型ではこの発電予想の倍を予想します。目安は回転数でSE1000rpmp=1,000Wに対し、X-SEでは 1000rpm=2000Wとなります。
反対に更なる低流量にはLow Flow nozzle もオプションで利用出来ます。

システム全体説明  
発電機以外の必要なその他の部品、装置について説明します。主なものは蓄電池、インバーター、充電コントローラーです。
ユーザーで手配可能な物ですが、インバーター、充電コントローラーは弊社でも発売しています。お問い合わせ下さい。

 

バッテリー(蓄電池)
バッテリーはエネルギーを貯蔵させる目的で使用し、重要な部品です。 車搭載用とは異なりディープサイクルバッテリーと呼ばれるタイプが必要です。車の場合常時充電され満充電状態で使用しますが、マイクロ水力発電利用の場合50%放電など過酷な放電充電に長期間運用されるタイプを必要とします。鉛-酸, ニッケル-鉄、ニッケル-カドニューム等密閉型が使用されます。 この手配はユーザー側となります。

インバーター  
直流電源から交流電源に変換する部品です。我々の生活では多くの電気製品はAC電源を取り入れています。現在では消費電力の要求により多種多様のインバーターがご利用いただけます。12V, 24V, 48VのいずれもがAC100Vに変換可能です。カーアクセサリーではDC製品も豊富です。

充電コントローラー  (PWM方式に合うシステムです)
発電量より消費量が少ない場合、余剰電力はバッテリーに蓄える事が可能です。しかしバッテリーが飽和状態になった場合、過剰電力をさらに分岐し、二次荷重点(例えば 空気に放熱する抵抗)に分岐し得られた電力の有効利用を図ります。  発電機は常に負荷と接続しなければ、過回転を引き起こし破損しますので、この過充電防止機能は無くてはならない物です。


タービン(水車)について
ターゴ型水車
このタイプは高機能樹脂製で多くの場所で利用されます。高さ3メーターから動作します。目安は流量が多い場合に有効です。直径は約18cm.

ノズルについて:樹脂製です。

ノズル開口量は、任意設定:
3, 4.5, 6,8,10,13,16,19,22, 25mm

勿論その中間でも開口可能。糸のこぎりでカットします。

低流量帯専用変形ターゴ水車(2009年秋発表)
LOW FLOW(低流量)域でも発電量を少しでも増やしたい場合LFタービンと先端銅製ノズルの利用も考えられます。例えば
上記発電量表の 3meter 1.33リッター/秒の場合の予想は20Wですが、このオプションの場合10-20%発電量の増加の可能性があります。この辺りのノウハウはメーカーが判断しますので、低流量の場合、落差と流量を教えて頂ければ、最適な組合せをお答えいたします。低流量タービンの場合、形やノズルは通常の物と異なります。ノズルは銅製先端となり、口径も6種固定です。


永久磁石使用の交流発電機  

本システム用に開発された交流発電機は小規模発電用に特別に開発された物です。1,000回転で1000Wの発電能力を有し効率は80%を超えています。ブラシレスタイプでコイル群はエポキシ樹脂で保護され、保守はベアリング交換のみで済みます。  ローター(回転体)の距離は調整可能になっています。目的は発電場所と充電場所の距離を補正する為です。 交流発電機の出力は、シリーズ結線(30AMP迄)、パラレル結線(60AMP迄)又特別注文では遠距離送電用(120 240VAC)と選択する事が可能です。デジタルテスターで現在の出力を監視できます。

水車ハウジング
水車(タービン)ケーシングは鋳造アルミハウスでプラズマ溶融での耐水性処理を施しています。ノズルの角度が適切になるよう機械加工済みです。


参考情報:期待の電気発生量の計算方法

1.     期待できる発生電力の計算方法:

         9.8×リッター/秒÷1000×ヘッド距離×0.65 =  ワット数     例:2リッター/秒、30メーター=380ワット

 2.     本システム導入前に上記の演算を必ず行って下さい。もし初期の計算で実現可能となればパイプライン、電力送電距離、必要なシステムボルト等の相談が必要です。ストリームエンジン出力の限界はヘッド圧で決定されます。7.5メーターの場合 500W, 15メーターの場合 750W, 30メーターで 1kWですがそれに伴う流量が必要です。 アンペア数で電圧を決定。

 3.     配管の長さ、直径、つなぎ等の打ち合わせで、軋轢によるロスを計算します。

 4.    多くの要因でシステム発電電力のロスが発生します。通常の場合蓄電池に必要な電圧を供給しますが、送電距離の長い場合(例200m)DC送電はお勧めできません。この様な場合 AC200で送電しその後ステップダウントランスで電圧を落とし整流後バッテリーに充電する方法もあります.


  2010年3月設置例:本体、電気操作盤、放熱抵抗が見えます  (電気操作ボックスはユーザーの目的毎で製作)


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